「重力波」が存在することは、1974年に「ジョゼフ・テイラー」と「ラッセル・ハルス」が連星中性子星の公転周期の減少率が一般相対性理論の予言値に誤差1%程度で一致することを発見(1993年にノーベル物理学賞)したり、2014年3月にカリフォルニア工科大学を中心するグループが発表した「BICEP2」による「宇宙マイクロ波背景放射」の観測結果などで、間接的に確認されてきました。

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ジョゼフ・テイラー(上)とラッセル・ハルス

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「BICEP2」

 しかし、これまで、波形が分かる形で「重力波」が直接的に観測されたことはありません。

「重力波」を直接観測できれば、「一般相対性理論」の検証だけでなく、電磁波では不可能な「ブラックホール」の直接観測なども可能になります。
そのため、重力波の直接観測は、現在、重要な研究テーマになっています。

「重力波」の観測方法

「重力波」が来ると、2点間の距離がわずかに伸縮します。
しかも、この変化は、直交する二方向のうち、「片方が伸びた」ときは「もう片方が縮む」という変化を繰り返し、2点間の距離が離れているほど伸縮も大きくなる性質があります。

 「重力波望遠鏡」は、この長さの変化を捉えることで「重力波」を観測します。

しかし、予測されている振幅は非常に小さく、「連星中性子星の合体」や「ブラックホール連星の合体」などで発生する「重力波」でも、典型的には「地球」と「太陽」の間の距離が「水素原子1個ぶん」だけ変化する程度にすぎません。

そのため、「重力波望遠鏡」には非常に高い精度が要求され、現在では高強度のレーザー光を使うマイケルソン干渉計が使われています。