対話(コミュニケーション)の手段として、「モールス信号」を使うことをベースに、開発を進めてきました。
今回は、送信側の「スピーカー」を改良し、実際に制御テストを行ないます。

■ 創造空間ナノラボ 杉山 光裕


「モールス符号音」を発生する
「音声回路」と「スピーカー」

 前号で紹介したように、「モールス信号」でコード化された音を「ASCIIコード」に変換する役割を担う「モールス信号解析」の入力回路は、「マイク・アンプ」「ローパス・フィルタ」および「トーン・デコーダ」で構成しました。
 これによって、「雑音」の多い環境でも、「モールス信号」を取り出しやすくすることを狙いました。

 しかし、実験を進めるうちに、「受信側の性能」もさることながら、「モールス信号音」を発する「送信側のスピーカー」の性能が、大きく利いていることが分かってきました。

 「スピーカー」は各種ありますが、「圧電ブザータイプ」のものは、デジタル回路でよく使われ、「PWM出力」を直接駆動でき、組みやすくて使いやすいものです。

 駆動方式によって、励磁方法が「他励式」と「自励式」のタイプに分けられます。
 しかし、「矩形波」で駆動するため、「高調波成分」が多く含まれる結果になります。

 他方で、オーディオで使われる「インピーダンス」(8Ω)は、「原波形」をできるだけ忠実に「音」に変換します。
 このため、「単一周波の正弦波」を「音」に変換するには最適です。
図1

図1 オーディオ用インピーダンス8Ωのスピーカー各種

 図1の左側から2番目のスピーカーは、小型ながら「1ワット」出力のハイパワータイプの製品です。
 これが、いちばんいい音が出せました。

 駆動するには、「PIC」の出力を「コンデンサ」と「スピーカー」自体の「インピーダンス」で、「CRL回路」を構成します。
 平滑したあとに、「スピーカー」を直接鳴らすにはパワーが足りなかったため、「アンプ」を一段付加しました。

 「送信側」「受信側」に、それぞれ「PIC」(18F14K50)を独立に使うことにしたので、過去に紹介したモールス送受信回路に若干の変更を施しただけで実現できます(本号ではブレッドボードで実験)。
 写真1を見てください。
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写真1 自動的に更新されるcontent.opf

 前号でも説明をしましたが、「受信側マイクロフォン」で、「800Hz」で「エンコード」された「モールス信号」を受け取ると、これを「モールス符号」のテーブルを参照し、対応する「ASCIIコード」を出力します。

 これは、「モールス符号」に対応する「文字列」を「Arduino」に送り、それを解釈して対応する動作と、「Arduino」は、「ロボットの歩行」や「その他の動作」を、これに接続される「サーボモータ」などを制御することによって、実現します。