「スカラー量」と「ベクトル量」

 「自然数」(「素数」)と「複素数」とでは次元が違います。

 「自然数」は大きさだけで1次元の「スカラー量」です。
 「複素数」は、2次元の「複素平面」上で、「原点0」を始点とする「大きさ」と「方向」をもったベクトル量です。
 「1次元の数」と「2次元の数」で、次元が違う、というわけです。

 「複素平面」上の「複素数A+Bi」は、「原点0」を始点とする「ベクトル量」で、方向は、

$$ \tan^{-1} \frac{B}{A}$$

(アークタンジェントB/A)で表わすことができます。
 
 ここで、横軸の実軸に着目してみると、ここに刻まれている数字は「自然数」ではありません。
 「自然数」は大きさだけの「スカラー量」で、横軸に配置すれば、「大きさ」と「方向」をもった「ベクトル量」になるので、「自然数」なく、「原点0」と「-」が定義された「整数」です。

 「複素平面」は、想像上の虚数で創り出された2次元の平面です。
 しかし、「自然数」の中の「素数」の配置について考えるとき、「スカラー量」である「自然数」を「複素平面」に持ち込んだ時点で、「自然数」は、実軸方向に固定されて「ベクトル量」として横軸に刻まれます。
 したがって、「自然数」の中に配置されている「素数」は、「1次元」の横軸数直線上に固定された数であることが証明できます。

 「ゼータ関数」の計算で証明できても、できなくても、「ベクトル量」に変換されて実軸に刻まれた「自然数」(素数)が、実軸方向から外れた方向をもつ可能性はありません。

 このような数学的事実を、曖昧にして発展してきたのが「整数論」で、現在まで、多くの未解決問題を生み出し、「∞/∞≠1」などの、数学的な矛盾を遺しています。

 「整数論」で、「自然数A」を「n乗」した数の「n乗根」が元の「自然数A」ではないという答を出してきても、それは、事実ではないことを私達は知っています。

 「0」の概念をもたずにスタートした数学の中で、「自然数」が未だに「スカラー量」のまま放置されていることが、数々の矛盾と未解決問題を遺していることに気付きましょう。
 「1次元」と「2次元」、「自然数」と「整数」、「スカラー量」と「ベクトル量」をつなぐためには、数学の新概念として、「自然数」にも「0」の概念を持ち込む必要があるということです。